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障害児を育てる難病ママのブログ

二分脊椎症の息子が生後5か月で手術した水頭症とは?

私は二分脊椎症(脊髄髄膜瘤)の息子を育てています。彼が0歳の生後5か月の時の様子、水頭症を併発したときのことをレポートします。

 

開放性二分脊椎症(脊髄髄膜瘤)では、80%から90%の確率で、水頭症を併発する場合あります。 生まれたときにすでに持っている場合と、生まれたからすぐに行った背中を閉じる手術の後にみられるケースがあります。

 

水頭症とは?

 

脳は、頭蓋骨の中で、脳脊髄液に包まれて保護されています。 その脳脊髄液は、老廃物などを運びながら、太い静脈に吸収されて排出されるのですが、二分脊椎症児は、理由は様々なようですが、この脳脊髄液の循環がうまくいかなくなります。 この脳脊髄液が充満してしまうことによって、特に柔らかい赤ちゃんの頭蓋骨が圧迫され、見た目には頭が大きくなっていきます。 この、脳室の拡大や頭囲の拡大が起こる病気を水頭症といいます。

 

脊髄髄膜瘤の子の場合は、生まれてから定期的に頭の大きさを測ることやCTやMRIなど頭の写真で脳室の大きさを管理します。 また、眼の動きが異常になることがあげられます。 うちの息子も、CTをとるときは、頭を動かしてはいけないので、3歳くらいまでは眠らせて行っていました。

 

水頭症の手術とは?

 

シャント手術(脳室腹腔短絡術)が主流です。これは充満してしまう脳脊髄液を脳から耳の後ろ、首の皮下を通して腹腔に排出、吸収させる手術です。脳神経外科の担当になります。

この手術は、すでに妊娠中に進行していた場合は、出産直後に脊髄髄膜瘤児がすべて行う背中を閉じる脊髄再建手術と同時に行うこともあります。

また、退院後に脳室管理をして必要になった時点で行う場合もあります。

 

うちの子の場合は、後者で、一度退院して、外来で頭囲やCTで脳室の大きさを観察し、やはり頭の大きさが徐々に大きくなり、このままでは今後も大きくなってしまうのが止められないのでは?と心配だったので、生後5か月の時に判断して行いました。

手術の様子

うちの子の場合ですが、月曜日に朝に手術ということで、準備にために日曜日の午後に子供を預けました。 我が子は、出産後すぐに赤ちゃん用の集中治療室(NICU)に入院していた時期が約1か月ありますが、シャント手術の時は生後5カ月だったので、4カ月ぶりに我が子と離れることになりました。 それまでこどもと離れたことがないものの、まだ物心もつかない生後5か月。一晩ですが、離れてみて、数時間ぶりにあった我が子。朝5時くらいに病院についたのですが、泣きはらした顔で、バギーで薄暗い廊下を看護師さんに連れられて、お散歩しておりました。 私たちを数時間ぶり見て、5か月の我が子は安心した表情でにっこりこちらを見てくれました。 後からお義母さんが言っていましたが、「お母さんの顔を見てすごく安心してたね。やっぱり寂しかったんだね・・・」

私を見て安心してくれたんだー(>_<) それまでは怒涛の日々で、母親と思われているかも正直良くわからなかったので、私のことをちゃんとお母さんとして感じてくれてるんだな・・・とちょっと感慨深かったです。自分をお母さんと自覚した瞬間でもありました(‘◇’)ゞ

 

水頭症手術直後と入院について

このシャント手術も、出産直後に脊髄再建手術を担当してくれた脳神経外科医が執刀してくれたので、安心でした。

シャント手術直後に主人と会いに行ったのですが、かなり痛そうでした。生後5か月で麻酔も効いてるだろうにと思って、とても心配になりました。 でも次の日に会いに行くと、私ににっこり(#^.^#)笑いかけてくれたので、安心しました。 それから3週間の入院になりました。 最初から3週間と決められていたわけではなく、だいたい1か月くらいで、手術の経過を見て判断します。とのことでした。

NICUの入院の時もそうでしたが、私は車が運転できたので、そこから毎日通うことになりました。 この時はNICUではなく、一般病棟です。でも、こども病院なので原則的にこどもしかいません。 うちの子はまだ母乳を飲ませていましたので、母乳を凍らせて持っていったりしていました。ほとんど母乳で育てていたので、胸がはってしまっていました。 夜中にも授乳していたので、こどもがいなくても夜中に起きて搾乳していました。でもさすがに足りなかったので、粉ミルクも併用しました。

水頭症の手術後の管理は?

耳の後ろにバルブが入っている状態です。 そのバルブは専用の磁石を利用した機械で、外来時などに専門医に調節してもらうことができます。 そのバルブは、脳脊髄液の流れる量を調節しているので、CTで脳室の大きさを確認して、専門医が判断します。 なので、おもちゃの磁石くらいなら構いませんが、強力な磁石を耳の後ろに近づけることは避けたほうがいいです。 その他の注意点は、頭を強くぶつけないこととかですが、普通の子でも当然そうなので、普通の子と変わりません。

そこから3歳くらいまでは1年に3、4回、それ以降は1年に一回程度、CTを撮って確認します。 うちは、確かに3歳くらいまでは頻回に撮っていましたが、安定して6歳になった今では、被爆の問題もありますし、あまりCTは撮らなくなりました。

 

時折、脳脊髄液が流れるチューブが詰まるトラブル、シャント機能不全、シャント不良が起こる可能性があります。 赤ちゃんの場合は、機嫌が悪くなったり、食欲がなくなったり、吐いたりするようです。もう少し大きくなると頭が痛いと訴えたりするそうです。 これが起こると重篤な症状なので、すぐに脳神経外科医に知らせないといけません。が、しかし、赤ちゃんはよく吐くんです( ;∀;) 私も心配になって何度も主治医に電話してしまいました。 たいていは、たいしたことないので、主治医も困っている気はします。 シャント不良の場合は、かなり具合が悪くなるらしく、とても気持ち悪そうでゲーゲー吐くそうです。 まあ、専門医じゃないし、我が子が吐いたりしたら心配になるのは当然で・・・判断は脳神経外科医に任せたほうがいいと思います。 そこでなんでもないのに越したことはないので(#^.^#)

うちも今まで何かあったりしたことはありません!

その他のトラブル

うちの子が手術をする5年前の少し前まで、腹腔までつながっているチューブは、成長とともに短くなってしまうために、1~2回は継ぎ足し手術を受ける必要がありました。 でも、うちの子の場合は、チューブが最初から長くて巻かれているのだそうです。 だから、継ぎ足し手術は必要ないとのこと。手術はやはり大変なので、少ないほうが助かります。医学の進歩に感謝です(*^^)v

まとめ

0歳児に手術をするのは可哀そうなのですが、実は少し大きくなってから、物心がついてしまうと、しっかり嫌がるので、0歳のほうがよかったかもしれません。

シャント手術は、あまり危険な手術ではないと聞いていますし、シャント手術がない時代は水頭症のこどもはどんどんあたまが大きくなってしまっても処置ができなかったそうです。

それを考えると、早めに決断したほうがいいかもしれません。

 

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